知財教育分科会
<オンライン開催>
第55回知財教育研究会(2021年5月30日開催)のお知らせ
知財教育研究は、内閣府知財戦略推進事務局による知財創造教育コンソーシアムとともに、活性化が進んできました。前回は、知財教育分科会10周年記念論文集『知財教育研究』の発行を機会に、「知財教育学」を視野に入れた論文披露の機会としましたが、今回は引き続き論文披露の機会としつつ、さらなる進展を目指して、新しい構想の知財教育研究・実践の発表の機会としたいと考えています。
皆様多数のご発表・ご参加をお願いします。
【日時】 2021年5月30日(日)9時-12時(予定) |
【場所】 オンライン開催 (実施拠点:北九州工業高等専門学校) 参加申込をされた方に、オンラインアプリ(ZOOM)のURLとパスワードをお知らせします。事前に参加申込がないと参加できませんので、ご留意ください。 |
【共通テーマ】 『知財教育研究』/一般 |
【内容】 第1部 2021年度の活動計画 第2部 知財教育に関する研究・実践報告 「我が国において求められる人材像と知財教育の接点」 上野翼(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社知的財産コンサルティング室) 本稿では,今後我が国において求められる人材像を各種政策や産業界の意見等を踏まえて考察するとともに,そうした人材を育成する教育と知財教育との接点を探った。検討の結果,今後は獲得した知識を活用して新たな創造を実践できるような資質・能力を育むような教育の必要性が高まっており,知財教育がそれに貢献できる余地が大きいことがわかった。一方で,知財教育の普及に際しては課題が山積しているのが現状であり,こうした課題を解決していくためには,教育現場に知財教育を認知してもらい,関心を持ってもらったうえで,実行してもらえるような方法を今後検討していくことが急務である。 「高等専門学校の一研究室における知財教育の実践」 成島和男(宇部工業高等専門学校) 高等専門学校(高専)内の一研究室における知財教育の実践報告を行う予定である。知的財産制度は人類の知恵の結晶であり,さらに,高専卒業後,会社に入った際,業務上,知的財産とは切っても切れない関係になる。知財のマインドや知識は不可欠であり,筆者の研究室に所属している学生には,ぜひ,知的財産法に関する最低限の知識と特許文献検索技術は身につけてほしいところである。知的財産法や知識に関するゼミを行った場合、ともすると法律論が中心となり,本校のような工学系の学生は退屈を感じるものである。そこで,「もし,世の中に知財がないならば,どうなるか?」というエピソードを研究室における授業のはじめに紹介,授業参加の学生を交え討論することなどを実施することにより,学生の関心を強く引き出すことに成功し,その後の講義やゼミにより,知財に関する知識をスムーズに教えることができた。 「『知財創造教育』を小学校現場に普及・浸透させるために」 柳瀬啓史(高知市立介良小学校) 内閣府の推進する「知財創造教育」は,全国8地域のコンソーシアムが中心となり内容・方法・教材等の検討が積み重ねられている.発表者はこれまでに,児童・生徒一人ひとりが「創造的価値ある存在」であるという視点から授業を重ね,本教育普及・浸透の課題を少しずつ検証してきた.今回は「知的財産の重要性」を伝える授業を検証するが、従来の伝達型ではなく,「こんな人間になりたい」というキャリア形成に訴えかける道徳の授業をアレンジして構成した.知財教育との境目(相違点と重複点)が,少し曖昧に感じられる「知財創造教育」だが,キャリア教育と教育カウンセリングの要素を組み込むことで,児童・生徒への理解が促進できるのではないだろうか.本年1月に実施した授業(小学6年生:理科×特別の教科道徳)をもとに、検証を進めていきたい. 「教員養成学部での知財創造教育 -滋賀大学教育学部での実践-」 糸乗前(滋賀大学教育学部) 内閣府の知的財産戦略本部が発行する知的財産推進計画2020には、将来の教員を志す教育学部の学生等が、知財創造教育を理解し実践できるようにするため、カリキュラムへの導入に向けた検討を行うとされている。その先駆けとして本学の4年次学生の必修科目「教職実践演習」での1コマ90分の知財創造教育の授業の実践報告である。内容として知財事務局担当者のビデオメッセージによる取組意欲の向上、知財教育・知財創造教育ガイダンス、附属小学校での実践報告と指導計画案作成を課題とする構成とした。次世代社会に必要な力、知財、知財創造教育について知り、授業実践報告では理科での応用は比較的簡単であること、創造の価値づけや尊重が大切であることを学んだ。オリジナルの指導案として作成された課題をパターン分析し、方法の分類と実施教科の傾向を把握することができた。 「旭川高専での課外活動を通した知財学習の推進」 菅結実花・谷口牧子(旭川工業高等専門学校) 旭川高専本科生が発起人となって、学生たちの課外活動クラブである「発明研究会」を発足させて15年ほどが経過した。全国コンテストである「平成21年度パテントコンテスト/デザインパテントコンテスト」で2名の学生が特許出願の支援対象に選出されて以来、令和2年度まで20数名のクラブメンバーが、同コンテストにほぼ毎年コンスタントに入賞し続けている。そして出願後の権利化率は100%を維持している。発明研究会所属の学生たちが、他の学生たちに与える影響には計り知れないものがある。知財に関わる課外活動を通して、学生たちが身につけた創造力や発明力に言及し、今後の更なる知財学習の発展につなげるための方策を検討する。 「パテントコンテストと知的財産管理技能検定を活用した「ふるさといわて創造プロジェクト(COC+)」と知的財産教育の歩み」 貝原巳樹雄,梁川甲午 (一関工業高等専門学校 未来創造工学科化学・バイオ系) 本稿では,一関高専が平成20(2008)年度より始めた知的財産教育の歩みを,COC+のプロジェクトと絡めて紹介し,学生の発明力開発に資するため,統合モデル案を提示した.具体的な取り組みとして,コーチング,記憶術,ファシリテーション,発明の理論(TRIZ),パテコンサミットの継続開催,知的財産管理技能検定の特別臨時会場誘致等を行った.わが国の今後の経済的な見通しを踏まえ,これからの方向性についての提案として,パテントコンテストの一層の普及,発明家の育成についての私見を紹介した.これは,先の統合モデルの背景となる発明者の考え方,ものの見方,世界観等をお手本となる発明家から学び,それらを真似することによって高いパフォーマンスを達成しようとの狙いである.批判やコメント等を頂ければ有難い.いずれにせよ,発明家・起業家の育成は,必修の科目として整備・普及していく必要があると考えている. |
【発表資料】 今回、知財教育分科会10周年記念論文集『知財教育研究』を使用します。ご参加いただく際に、事前に入手していただくようお願いします。購入申込から最長3日程度で到着しますが、余裕をもってご手配ください。詳細は下記のリンクをご覧ください。 https://www.ipaj.org/bunkakai/chizai_kyoiku/event/IP_edu_book_2020.html なお、参加申込者には、一部資料を別途配布することがあります。 |
【発表者・参加者募集】 発表参加をご希望の方は、2021年4月30日(金)までに、 一般参加をご希望の方は、2021年5月28日(金)までに、 下記の入力フォームに記入して送信してください。なお、受付通知がメールアドレスに自動送信されます。しばらくたっても到着しない場合は、ご自身のメールアドレスが誤入力の場合が考えられますので、その際は再度お申し込みください。 ⇒ (入力フォームへ) <第55回知財教育研究会申込内容> 1.名前 2.所属 3.役職 4.電話番号 5.メールアドレス(必要に応じて第2メールアドレスも) 6.発表演題(発表申込の場合) 7.要旨(発表申込の場合、200~400字程度) 8.その他連絡事項等 |
【参加資格】 どなたでもご参加いただけます。 日本知財学会への入会・知財教育分科会への登録を推奨します。 |
【参加費】 無料 |
【発表者へのお願い】 発表時間は概ね20-30分をめどに、発表数に応じ目安の時間をお知らせします。配布物は事前に分科会事務局までPDFファイルでお送りください。参加者に配布します。パワーポイントのデータファイルは、発表者のパソコンから直接作動させていただくことになります。 |
【その他】 ① 発表者・参加者は、各自、インターネットに接続できる情報機器をご用意ください。 ご希望に応じて、事前にテスト実施の機会を設定することも可能です。 ② 著作権等に関わる運用規定は別途定めます。 ③ 発表・参加申込にかかわる個人情報は知財教育分科会活動にのみ使用させていただきます。 |
【これまでの知財教育分科会の活動】 https://www.ipaj.org/bunkakai/chizai_kyoiku/index.html |
【お問合せ】 お問い合わせは、知財教育分科会事務局までお願いします。 E-mail: ipaj.edu(アットマーク)gmail.com (知財教育分科会事務局) ※(アットマーク)を@に変換して送信してください。 |