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日本知財学会 第23回産業功労賞
日本知財学会では、知的財産分野における活動で顕著な業績があった法人を表彰するために、2004年に産業功労賞を創設しました。国内法人会員を対象に理事会で審査を行い、毎年表彰を行っています。
理事会での厳正な審査の結果、本年度の産業功労賞は、日本化薬株式会社および国立大学法人電気通信大学の2法人が選出されました。
| 受賞法人 | |
| 日本化薬株式会社 |
| 受賞理由 | |
| 日本化薬株式会社は、医薬・機能化学・安全部品といった複合事業領域において、知的財産を中核とした経営を高度に実践してきた点で顕著な功績を有します。 特に、新規事業であるドローン安全装置分野においては、立ち上げ当初から知財部門が深く関与し、国際標準を見据えながら知財構築を推進している点は先進的です。 また、大学・スタートアップとの共同研究においては、知財基盤の未整備という構造的課題に対し、自社が一時的に権利を保有しつつ成果に応じて持分を調整するなど、実務的かつ柔軟な対応により研究成果の適切な権利化と社会実装を促進しています。 さらに、約30名規模の知財部門において研究所出身者を中心とした専門人材を育成し、IPランドスケープを活用し無形資産を可視化する分析・提案活動に知財部門全体で取り組むなど、知財の戦略的活用を組織的に展開しています。知財部門が主導して研究開発人材の育成として実際の研究テーマを用いた半年間の実践研修を実施し、自ら考えられる研究開発部門人材の調査・分析力の向上と育成を支援しています。 これらの取組は、我が国産業界における知財経営の高度化に資するものであり、産業功労賞にふさわしいと評価しました。 |
| 受賞法人 | |
| 国立大学法人電気通信大学 |
| 受賞理由 | |
| 国立大学法人電気通信大学は、情報・通信を中核に、AI・データサイエンス、光・量子技術を含む先端理工学分野で高度な研究成果を創出し、知的財産として保護・活用して社会実装し、産業発展に貢献してきました。産学官連携センター知的財産部門を中心に、研究成果の発掘、特許出願、権利管理、活用支援を組織的に行うとともに、「イチ押し知財」の公開等により、大学保有技術と産業界との接点を積極的に形成しています。 また、知的財産を活用した新産業創出と人材育成にも取り組んでいます。大学発ベンチャー創出支援、U☆PoC等による学生・研究者の事業化支援、UECアライアンスセンターを核とする共創活動を通じ、研究成果を社会課題解決へ結びつけています。寄附講座等により、学生が著作権、コンテンツビジネス、AI時代の知的財産保護を実践的に学ぶ機会を提供し、次世代人材の育成にも貢献しています。 デジタルコンテンツの海賊版対策という重要な知的財産課題についても、情報通信技術と知的財産に関する知見を活かした取組を展開してきました。海賊版サイトの実態把握、被害規模の分析、対策手法の検討等の知見は、研究活動や専門人材を基盤として蓄積され、電気通信大学認定ベンチャー等を通じて社会実装へ発展しています。これらは、コンテンツ産業の保護、クリエイターへの適正な対価還元、文化産業の持続的発展に資するものです。 これらの取組は、知的財産を研究成果の保護にとどめず、産業連携、起業支援、人材育成、社会課題解決へ展開するものであり、日本の知的財産制度および産業界の発展に寄与するものとして、本賞にふさわしいと評価しました。 |


